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キリム☆コラム

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キリムにメッセージを込める

キリムに込めたメッセージ

昔、トルコの女性達は適齢期になると”私は将来5人子供が欲しい”とか”私はこんな人と結婚したい”といったメッセージをキリムに織り込み、窓の外に吊るしました。
モチーフとそれが表す意味は村によって決まっており、村の男性達は、そのキリムやメッセージが気に入れば、それを織った女性の父親に結婚を申し込んだのです。

窓の外に吊るされた新しいキリムは”結婚相手募集”のサインであり、当時の女性にとって、自分をアピールする唯一の手段でもありました。
結婚してからも、もちろん女性達はキリムを織り続けました。
夫や子供に対して、例えば”もっと私のことを愛して”とか”年を取った私の面倒をみてね”といったメッセージを織り込んで。

キリムは様々な国で織られていましたが、このような使われ方をしたのはトルコだけだそうです。
そのせいか、トルコの昔のキリムのデザインは、あまり型にとらわれず、大らかな物が多く、とても人間味を感じます。

見ているだけでも幸せな気分になれるキリムですが、トルコでは、キリムを織った人に巡ってきた幸運が、そのキリムを次に持った人にも ずっと巡ってくる、と言われています。
幸せへの祈りを込めて、丁寧に丁寧に織られたキリムなら、そんなパワーもあるのかもしれません。

ところで、昔のトルコの娘さんたちは、毎朝”今日こそ素敵な人が現れますように”と祈りながらキリムを外に出し、夕方になると”今日もダメだったわねえ”と悲しそうにキリムを取り込んだのでしょうか?

いいえ、雨が降ろうが雪が降ろうが、キリムはずーっと出しっ放しだったのです。
人によっては1年くらいかかったかもしれません。。。

キリムは、元々、遊牧民達に織られていたものなので、遊牧民達の使い方が一番正しいのです。
太陽や風雪にされされることによって、キリムはより強くなり草木染の色は美しく風合いを増していきます。(ただし 糸が機械で紡がれたものだと、どうしても機械の油が混じってしまうので、少し色や羊毛にダメージが与えられてしまいますが。)
遊牧民達は1年中キリムを使っていました。
羊毛は夏になると繊維が開くので、通気性がよくなり、冬になると繊維が閉じ、防寒に役立ちました。
そして、サソリは羊毛を嫌うので キリムを敷いていてサソリに刺されて亡くなった遊牧民はいないそうです。
遊牧民達にとってキリムは命を守ってくれる 大切なものでもあったんですね。
100%天然のキリムには 何かとてつもないパワーを秘めていそうです。
もしかしたら、野山を駆け回っている羊達が、その答えを一番よく知っているのかもしれませんね。
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